立ちんぼとは、路上でセックス相手を探す女性を指します。新宿にある大久保公園で立ちんぼのことがニュースになり、知っている人や興味のある人も多いのではないでしょうか(※1)。
しかし、立ちんぼと遊ぶとさまざまなリスクが発生するためおすすめできません。
今回は立ちんぼの法的な扱いや利用者側が罰せられるケース、遊んではいけない理由を徹底解説します。
※参考1:集英社オンライン|大久保公園・春の立ちんぼリターンズ〉「警察の取り締まりがひと区切りしたから」「やっぱりここが楽に稼げる」グループでの客待ちが増えたのは「私服警官が巧妙に摘発してくるから」
立ちんぼとは?
そもそも立ちんぼとは、路上で売春相手を探す人のことです。相手を探している際に立ちっぱなしでいるため、「立ちん坊」が転じて「立ちんぼ」と呼ばれるように。
基本的に路上に立って相手を探しており、東京の大久保公園周辺や池袋北口などが有名です。特に駅周辺は、立ちんぼを見つけやすいスポットだといわれています。
逮捕された人も?立ちんぼの現状
立ちんぼはいわゆる「売春行為」に当たり、日本では法令違反として禁止されています。そのため警察によって大規模な摘発が行われるケースも。
2023年には、新宿区にある大久保公園周辺にいた立ちんぼ35人が逮捕されたケースもあります(※2)。しかし、この報道を聞いて「売春で逮捕されることは今までなかったような?」と疑問に思った人もいるでしょう。
このケースでは、売春行為で逮捕されたのではありません。あくまでも「売春をする目的で、客待ちによる誘導」を行った売春防止法違反として逮捕されたと考えられます。
コロナがきっかけで立ちんぼは増加し、2023年には140人が逮捕されました。そのため現在は、警察の取り締まりも厳しくなり、立ちんぼは徐々に減少しています。
※参考2:弁護士法人Authense法律事務所|「立ちんぼ」逮捕報道について
売春自体は違法だが罰則はない
売春行為を規制する法律は、「売春防止法」です。売春防止法の第三条では「何人も、売春をし、又はその相手方となつてはならない。」と定めており、違法行為である点は間違いありません(※3)。
しかし2024年4月時点の日本の法律では、売春行為自体を取り締まる法律はありません。そのため売春を行っても、刑罰を受けることはないのが現状です。
※参考3:e-gov法令検索|売春防止法
立ちんぼを利用して罰せられるケース
売春行為そのものを取り締まる法律はありませんが、処罰される規定は存在します。
・「迷惑防止条例」の違反になる可能性がある
・周旋等をすると処罰される
・勧誘等を処罰される
・立ちんぼが未成年だった場合は犯罪になる
詳しく見ていきましょう。
「迷惑防止条例」の違反になる可能性がある
そもそも売春とは、金銭を受け取る約束をしたうえで不特定多数の相手と性交渉することです。
例えば東京都の「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止」の第7条「不当な客引き行為等の禁止」を見てみましょう(※4)。
ここでは、売春行為をするために公衆の面前で客引きや客待ち行為を禁止すると記載されています。そのため「お客さんに声をかけなければいいのでは?」と思うかもしれませんね。
自分から声をかけなかったり場所をこまめに変えたりすれば、売春防止条例違反にはならないでしょう。ただし迷惑防止条例違反となる恐れがあるため注意しましょう。その際は罰金50万円以下もしくは拘留・科料が科せられます。
※参考4:東京都例規集|公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例
斡旋や周旋をすると処罰される
売春相手を探して女性にあてがう「斡旋(あっせん)行為」も違反です。
こちらは売春防止法第5条にあたり、6か月の懲役もしくは、1万円以下の罰金となるため注意しましょう。女性自身が客引きをしなくても違法となります(※5)。
※参考5:e-gov法令検索|売春防止法
勧誘などをすると処罰される
売春相手に対する勧誘や勧誘のために公共の場所に立ったり、つきまとう行為は売春防止法第5条に当たります。
違反者には6か月の懲役もしくは、1万円以下の罰金が科せられます。立ちんぼの女性が自分から声をかけてこないのは、罰則を避けるためかもしれませんね。
立ちんぼが未成年だった場合は犯罪になる
売春をしただけでは現状罰則はありませんが、立ちんぼの女性が未成年の場合は例外です。
18歳未満の児童と関係を持った場合「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」に該当し、即アウトなので注意してください(※6)。
罰則は5年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金です。一応相手が未成年である点を知らずに行為をした場合は、児童買春は成立しません。
ただし、あくまでも「相手が嘘をついていた」と分かる証拠がある場合のみです。口頭の証言のみで警察や検察に信じてもらうのは、かなり難しいといわれています。
特に路上で出会う立ちんぼは、条件交渉や確認を口頭で済ませる場合がほとんど。そのため証拠が全く残らない可能性が高く、未成年だと知らない場合でも罰則を受けるケースがあります。
警察に発覚すれば逮捕される恐れがあるため、身に覚えのある人は、弁護士に相談してみるとよいでしょう。
※参考6:e-gov法令検索|児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律
立ちんぼと遊ぶのがいけない理由4選
立ちんぼは女性とセックスするための手軽な方法ですが、以下のような犯罪行為や病気などさまざまなリスクもあります。
・犯罪に巻き込まれるかもしれないから
・性病に感染する可能性があるから
・相手が未成年だと逮捕されるから
・貴重品を盗まれるかもしれないから
ひとつずつみていきましょう。
犯罪に巻き込まれるかもしれないから
立ちんぼを買った場合、すぐにホテルへ移動することになるでしょう。しかし、見知らぬ女性とホテルで2人きりになるのはさまざまなリスクがあります。
風俗店でもデリヘルやホテヘルでは女性と2人きりになりますが、お店から派遣された女性と素性も知れない女性ではどちらが安全かは一目瞭然です。
また、美人局のようにホテルの一室に行ったら別の男性がいて、恐喝や暴行などの犯罪に巻き込まれる可能性も考えられます。
性病に感染する可能性があるから
立ちんぼは不特定多数の男性と性交渉を行っている可能性が高く、性病を移されるかもしれません。
特に都内では、梅毒が急増し問題視されています。梅毒は2021年から増加傾向にあり、2023年では2,000件以上の報告がありました(※7)。
梅毒感染者とゴムなしでセックスした場合、高い確率で感染してしまいます。コンドームで完全に防げるわけではありませんし、梅毒は重症化すると死に至ることがあるため十分な注意が必要です。
※参考7:東京都保健医療局|梅毒が急増しています!
相手が未成年だと逮捕されるから
立ちんぼで買った女性が万が一未成年だった場合、買った側は厳罰に科せられます。理由は日本で18歳未満とのセックスが禁止されているためです。
2022年頃、トー横キッズと呼ばれる少女たちが立ちんぼとして街灯に立ち、社会問題となったケースもあります。立ちんぼは身元を確認したうえで雇う風俗と違い、成人女性という保証がありません。
そのため、無用なトラブルを避けたいのであれば立ちんぼを利用しないほうが良いでしょう。
貴重品を盗まれるかもしれないから
立ちんぼの中には、利用者のお金や貴重品を盗んでいく人もいるようです。素性が知れないため、手癖の悪い人が混じっているかもしれません。
立ちんぼで逮捕された人の約40%がホストクラブへの借金返済のため、といったニュースもあります。女性にお金や貴重品を盗まれた場合、ホテルから逃げられてしまうと見つけるのは難しいでしょう。
また免許証やマイナンバーカードなどで個人情報を知られてしまうと、既婚者の場合は家庭崩壊にもつながりかねません。
立ちんぼと遊ぶのはリスクがありすぎる!絶対に遊ばないで!
立ちんぼをする女性を買って遊ぶだけなら、現状罰則はありません。しかし、いつ法律が変更になるか分かりませんし、児童買春や性病に感染するなどさまざまなリスクがあります。
本番がしたい方にとって立ちんぼは魅力に思えるかもしれませんが、犯罪に巻き込まれたり逮捕されたりすると、家族や会社にも立ちんぼを利用したことが知られてしまいます。
リスクなく女性と遊びたいという方は、きちんと許可を取得している風俗店を利用したほうがよいでしょう。
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